しらさわ夢図書館

ブックスタート・ブックスタートプラス事業

本宮市のブックスタートは、絵本を通じて赤ちゃんとのコミュニケーションを円滑にし、楽しい子育て生活を送ってほしい、そして将来読書を楽しめる子どもの育成を目指して、行われています。

本宮市の場合、毎月の10ヶ月健診の際に、ボランティアによる読み聞かせや司書が読み聞かせの大切さを説明したあと、「ブックスタートパック」のプレゼントをして、家庭で読み聞かせの習慣を身につけることができるように応援しています。

ブックスタート前後の4カ月、1歳6か月健診、3歳児健診でも「ブックスタートプラス」といって、その後のフォローアップをしています。子どもの発達に合わせた絵本の読み聞かせやわらべうたなどを行って、親子で絵本を楽しむことのできるよう支援しています。

さらに、「生まれる前からの保護者の意識づけが大切」という趣旨から、「パパママ教室」や「プレママ教室」などで、妊婦さんへも絵本や読み聞かせの大切さをお話ししています。

こうした活動と連携して、図書館内では毎月「妊婦さんへのおはなし会」「赤ちゃんおはなし会」などを行い、絵本やわらべうたの楽しさを伝えています。

はじめに

保護者のみなさんから「うちの子にどんな本を読んであげればいいの?」「赤ちゃんに絵本は早すぎますか?」という質問があり、ちょっと深刻そうです。最近赤ちゃんと絵本の関わりが話題になり、保護者の方のプレッシャーになっているようです。私たちはもっと気軽に『絵本で赤ちゃんと遊びましょう!』というくらいのスタンスがよいのではないかと思っています。

絵本は赤ちゃんにとっても、保護者の方にとっても、 とっても良い影響があるのです。赤ちゃんは自分を大切にしてくれる人の語りかけには、心と全身で応えてくれます。それを受け止める保護者も心安らぐ時間のはず。こんな素敵な時間を絵本はさらに演出してくれるのです。

このリーフレットには赤ちゃん(0~3才くらい)に呼んであげたい本を紹介してあります。長い間、たくさんの赤ちゃんに好かれてきた本ばかりです。

あなたの赤ちゃんに気に入った本を何度も読んであげてください。赤ちゃんと保護者の心がふれ合った優しい時間をどうぞ楽しんでくださいね。

きっと胸に刻まれますから。

ブックスタートってなぁに?

POINT1

ブックスタートでは、乳児検診に参加した赤ちゃんを対象に「ブックスタート・パック」と呼ばれる絵本の入った配布物をプレゼントし、手渡す際に司書とボランティアが絵本の読み聞かせをしながら、「赤ちゃんと本の時間をもつことの楽しさや大切さ」について保護者のみなさんにお話します。

POINT2

ブックスタートは、子育ての中に本を取り入れ、子どもが成長に応じてより多くの本と出合えるよう応援します。また保護者が地域の中で楽しく子育てができるような体制を整える運動です。

0才1才2才「抱っこ」で子育て

生まれた時からの言葉かけは、赤ちゃんの「心と言葉」を豊かにし、親子のきずなを深めてくれます。

0才~1才ころ

赤ちゃんは、お父さん・お母さんの声が大好きです。

ねんねのころ

生まれて間もない頃は、見ることよりも聴くことのほうが得意です。わらべ唄や子守り唄で、お父さん・お母さんの優しい声をたくさん聞かせてあげましょう。

おすわりのころ

首がすわって抱っこやお座りが上手になると、見る世界への興味がわいてきます。いよいよ絵本でデビューです。単純ではっきりした絵の絵本を見せてあげましょう。音の響きや言葉の繰り返しをとても喜びます。

お父さんのおひざの中は、赤ちゃんの特等席ですよ

ハイハイ・たっちのころ

自分で動くことができるようになると、身近なものや動く物に興味を持ちはじめます。

動物・食べ物・乗り物などの身近な絵本を読んであげましょう。絵本を見たり、読んでくれる人の顔を見たりしながら、くるくる変わる赤ちゃんの表情は、本当にかわいいものです。

1才~2才ころ

絵本の時間は、赤ちゃんとお父さん・お母さんをつなぐ楽しい遊びの時間です。

片ことの言葉が出て、歩くことができるようになると「自分でする」ことへの意欲が出てきます。

ねんね・あいさつ・着替えといった生活習慣が描かれている絵本を見せてあげると、赤ちゃんは自分の体験と重ね合わせて楽しむことができます。

絵を指さして話す、同じページばかり見たがる、くりかえして見たがるなどの、赤ちゃんからの要求に応えてあげることで、興味を広げる心や、お父さん・お母さんへの信頼を育むことができます。

2才~3才ころ

赤ちゃんの不思議の世界は無限です

自分でできることも増えて、行動範囲が広がってくると、家族以外の人や自然など、外の世界への興味を持ちはじめます。「なぜ?どうして?」とふくらんでいく好奇心を満たしてあげるような絵本を選んであげましょう。簡単なストーリーのある物語も楽しめるようになるので、昔話などのように読み継がれてきた絵本を読んであげるといいですよ。

なぜ、いま「絵本のよみきかせ」なのか?

昔から、いつの時代もお父さん・お母さんは子どものことを思い、「子守りうた」「わらべうた」などを口にして見守り育ててきました。

良い絵本には、想像力を養う素晴らしい絵と豊かな言葉があふれています。絵本を読み聞かせることによって、お子さんの言葉の力、想像力を育むことができます。また、読み聞かせをすることによって、親子のコミュニケーションを促し、親子の愛情の絆をよりしっかりしたものとします。そして、将来お子さんが教育を受けるに必要な力が、家族での読み聞かせを通して養うことができるのです。

「わらべうた」で赤ちゃんといっしょの時間を楽しんでみませんか?



短い遊びですが、子どもの大好きな遊びのひとつです。それぞれの部位を、ゆっくりとさわってあげましょう。子どもはうたが進んでいく中で、最後の「ちゅ!」を待っています。

唇は顔の部位の中で、一番愛情を感じるところなのでしょうか。最後に「ちゅ!」と唇にやさしく思いをこめて指をのせると、どの子も満足そうに笑います。


わらべうたを遊びの中で刺激するところは、「体のツボ」だといわれています。

この遊びはあかちゃんの遊びです。が、意外と3才くらいの子も楽しみます。テンポはゆっくりと確かめるようにひとつずつ上がっていき、「しりしりしりしり!」のところだけ、少しテンポをはやめます。が、あまり強くこすらないこと。強い刺激はあかちゃんを驚かすだけで、あかちゃんにとって、ここちよいものではありません。

参考:「あかちゃんとお母さんのあそびうたえほん」 編集/小林衛己子 発行/のら書店